本年度3回目となる避難訓練を実施しました。1時間目が終わった休み時間での抜き打ち的な訓練でしたが、生徒たちは各自で状況を判断して迅速かつ整然に校庭へと避難することができました。さすがだなと感心しました。
校長からは、避難訓練の目的は「大切な命を守ること」であること、昨年度も話をした「3つのS」を大切にしていくこと、そして日常生活から意識していくこと、を講評と併せて話しました。
ちなみに3つのSとは「想定にとらわれるな!」「最善を尽くせ!」「進んで避難せよ!」です。
これは約13年半前に起こった東日本大震災から得た教訓であり英知です。岩手県釜石市では、この3つを大切にした避難訓練が既に実施されていました。そして震災の当日、登校・登園していた園児、小学生、中学生の誰一人も命を落とさず避難したことで「釜石の奇跡」とも呼ばれました。その奇跡の立役者となったのが中学生でした。。中学生たちは、各自で状況を判断し、率先して避難行動を起こしました。そして避難する際には大声を出して地域のお年寄りや園児たちを巻き込んでいったのです。
震災を始めとする世の中の出来事は、まさに予想外、想定外の連続です。マニュアルに書かれた内容や大人の指示に従ってきちんと行動することも時には大切ですが、そうした枠や型、「~であるべきだ」にとらわれ過ぎると、実際には上手くいかなかったり思うように対応できなかったりすることの方が多い気がします。だからこそ日頃から、想定にとらわれず、自分の頭で考え、判断し、行動してみることに挑戦してみましょう。その中で、うまくいかないことや失敗も起こるでしょう。しかし、そこから得る学びこそ、今後の人生の中で必ず役に立ちきっと大きな力になってくれるはずです。