令和6年2月16日(金)に東春近小で行われた6年生理科プログラミング授業の様子をお伝えします。
プログラミング教育
平成29年に告示された新学習指導要領において、小学校では令和2年度からプログラミング教育が必修とされました。プログラミング教育ではプログラミング技術そのものではなく、物事を論理的に考える力である「プログラミング的思考」を育むことを目的としています。
学習内容の詳細は自治体ごとに定められており、例えば伊那市の小学校では下記のような内容でプログラミングが授業に取り入れられています。
小学校5年算数「円と多角形」
「Scratch(スクラッチ)」を使った多角形の作図プログラムを作成します。画面上で「ピヨちゃん」というキャラクターを動かして図形を描きます。四角形を描くには?五角形を描くには?と発展させていき、児童は目的の図形を描く方法を模索します。
小学校6年理科「電気の有効利用」
「micro:bit(マイクロビット)」を用いて電気回路の制御を行います。マイクロビットはイギリスのBBC(英国放送協会)が主体となって作った教育向けマイコンボード(小さなコンピューターのようなもの)です。
光センサーからの信号を受信し、豆電球の点灯・消灯を制御します。夜間に自動で点灯する照明のように、明るいとき消灯・暗いとき点灯させるプログラムを作成します。さらに他のセンサーや電気回路部品(モーターなど)を組み合わせた応用を各自で考えプログラミングします。
授業
6年生の理科の時間でのマイクロビットを使ったプログラミング授業の様子です。児童たちははじめに先生からマイクロビットの使い方のレクチャーを受けます。
マイクロビットに豆電球やセンサーを接続し、タブレット端末でプログラムを作成します。作成したプログラムをマイクロビットに書き込み、目的とする動作が実現できているかを確認します。生徒同士でお互いに教え合いながら、試行錯誤していきます。
一通り操作方法を学んだあと、児童たちは、エネルギー資源の有効利用の観点から電気の効率的な利用方法を日常生活と関連付けて考えます。
例えば、
- 蓄電した電気を使って、発光ダイオード(LED)と豆電球の点灯時間を比較してより省電力なものはどちらか調べる。
- 温度センサーなどを使ってエネルギーを効率よく利用している道具がないか考え、実際に目的に合わせてセンサーを使いモーターの動きや発光ダイオードの点灯を制御するなどといったプログラムを作成する。
といったことを模索します。
最後に自分の考えたプログラムを発表します。温度によって扇風機を回す、LEDを使ってゲームのようなものを作るなどの案が発表されていました。