日頃の保育園での子どもの生活や学びの様子について、また小学校での生活や学習の様子について情報交換を行うとともに、「保育園の先生方の取り組みや願いを知ること」や「これからの保小連携・接続について」などを話し合い、子どもの育ちへの思いを共有する、という目的で開催しました。
この会に先立ち、小学校職員は夏休みに保育園で1日体験研修を行いました。
研修を通して、保育園の先生方から多くのことを学ぶことができました。
・言葉の指示によらない支援の仕方を学べた。不必要に叱ることなく、カードを使ったり、カウントダウンしたり、楽しく子どもに指示する工夫をたくさん持っている。
・子どもの様子を見ながら、臨機応変に予定を決めていく。
・年長児が保育園の一番のお兄さんお姉さんの自覚を持って、さまざまな仕事をやったり小さい子たちの面倒をみたりする姿を見ることができた。
・遊びの様子をみて、ただ遊んでいるように見えて、先生方が意図を持った活動をしておられることが伝わってきた。
・保育園の先生方が、休むことなく常に動いておられることにただただ、感動した。
一方で
・お兄さん、お姉さんとして活躍してきた年長児が入学と同時に学校では一番小さい人になり、お世話をしてもらう立場になってしまう。せっかくここまで育っているのだから、この上に成長が積み重なるように配慮したい。
・保育園できちんと身につけてきているはずのことが(例えば脱いだものの後片付けとか、お皿を持って食べるとか)小学生になった途端にできなくなっている。
といったように、保育園での育ちがそのまま小学校で生きているかどうか、見返すきっかけにもなりました。
会議の中で年少の先生から、「本当に夢中になって遊べる子たちです。水遊びでは、子どもたち一人ひとりが、こうなったらいいなぁという願いをもって、その場にあるものを選び、時には失敗もしながら、水を流してその様子を友だちとともに楽しんでいます。私たちは、その面白さに『すごいね!』と共感をしたり、使えそうな遊び道具を紹介したりしています。」というお話をうかがいました。
この「遊び」の中での子どもたちの意欲的な姿、夢中になる姿、何度でも挑戦しようとする姿は、小・中・高校でも大切に取り組み始めた「主体的で協働的な学び」にも通じるところがあると感じます。保育園で育まれた子どもたちの『生きる力』『学ぶ姿勢』を継続させていくことができるよう、小学校でも学校生活を整えていきたいと感じました。
保育園と小学校はとなり同士。日常の交流をコツコツと積み重ねながら、よりよい保小の「連携・接続」について深めていきたいと思います。