ICT夏季研修会2026
2026.08.18

伊那市教育委員会では、毎年夏に教職員を対象としたICT夏季研修会を開催しています。
2026年度も、基礎から実践まで5日間にわたり盛りだくさんの研修が行われました。
その内容を報告いたします。

  

【目次】

  1. 1. 創造性を引き出す!iPad標準アプリの驚きの活用術
  2. 2. 「学習者主体」を叶えるスクールタクトと協働的な学び
  3. 3. 生成AIとCanvaで創る、主体的で探究的な未来の教室

  

1. 創造性を引き出す!iPad標準アプリの驚きの活用術

iPadの標準アプリは、子どもたちの発信力と想像力を引き出す「クリエイティブな学びの基盤」です。
研修では、紙飛行機の軌道をスローやタイムラプスで撮影し「マークアップ」で直接書き込む観察手法や、Keynoteの「ライブビデオ」機能を駆使して自分自身を背景透過で重ねる「YouTuber風の解説動画づくり」に挑戦しました。
また、Numbersのフォーム機能を活用した「魔法の記録帳」も大好評でした。キーボードを使わず、スライダーや星の数で直感的にデータを入力できる機能には、「子どもたちがゲーム感覚で楽しく学びを深められそう」「もっと記録したい!という意欲を育む」と、これまでの表計算ソフトのイメージを覆す声が寄せられました。さらに、「1枚に10文字」という引き算の美学を意識したプレゼンデザインの本質も学び、表現の幅を大きく広げる時間となりました。

  

2.「学習者主体」を叶えるスクールタクトと協働的な学び

クラス全員の思考を瞬時に共有できる「スクールタクト」の講座では、単なるデジタルワークシートを超えた革新的な活用法が紹介されました。
特に注目を集めたのは、子どもたちの意見を瞬時に分析し、似ている意見や異なる意見をグループ分けして色付けする「分類AI」の機能です。これにより、「同じ色の友達と深めてみよう」「あえて違う色の意見を聞きに行こう」と、デジタルならではの必然性のある対話のきっかけをデザインできることが実証されました。
さらに、開発者である株式会社コードタクト代表の後藤正樹氏によるオンライン講演会も開催されました。AIは安易に答えを教えるのではなく、子どもが自ら考えることを促す「伴走者」であるべきという哲学や、「自由と自由の相互承認」という考え方をテクノロジーでいかに現場に実装するかという熱いビジョンが語られ、先生方からも大きな共感を呼びました。

  

3.生成AIとCanvaで創る、主体的で探究的な未来の教室

研修の最終日は、推進センターのメンバーが講師となり、Canvaと生成AIの活用について深掘りしました。
Canvaの講座では、「伝わるプレゼン」をテーマに、見やすさや情報選択といったデザインの基礎を実践。児童が作ったスライドを想定した模擬指導も行われ、ネット画像の著作権など、情報モラル指導のポイントも共有されました。
また、「生成AIと授業づくり」の講座では、GeminiやNotebookLMを活用して学習指導案のドラフトを作成する実習が行われました。これまで気合いと体力で乗り切ってきた事務作業が一瞬で形になる体験に、「AIを『校務の助手』にすることで、子どもと向き合う時間を生み出せる」という感動の声が上がりました。AIを便利なツールで終わらせず、子どもが自ら問いを解決する「プロジェクト型学習(PBL)」へと繋げていく、未来の教室への第一歩を踏み出す研修となりました。