<通知票の廃止と個別懇談>

 昭和31年度一学期から、従来の通知票が廃止され、期末懇談会を新たに設け、一人ひとりの子どもについて、学業・性格・行動・身体など、日々に歩んでいる生き生きとした姿を中心に、父母と直接話し合うようにした。
 これは、成績を家庭に知らせないのではなく、むしろもっと具体的に話して、家庭での指導と学校での指導が一体化していくことを意図してなされたものである。

 昭和30年度までは、評価段階を5段階とし、学業を中心とした「通知票」を家庭に渡し、学年毎の評価をしてきた。この形式の評価通知には、いくつかの問題点があった。
 一学期の中で、上・中・下の大体の見当はつくが、その中で自分の子どもの長所・短所、学習のつまずきとその原因まで知ることはできない。
 子どもの具体的な成長、日々の努力に目を向けないで、結果だけにとらわれてしまう。したがって、指導する場合に、どこがどのようにいけないのか、今後どうすればよいか、という励ましや具体的な指摘ができない。
 子どもも自分の成長という視点よりも、誰々より「たいへんよい」がいくつ多かったというように、量としてのとらえしかできない。
 等々の問題点が指摘され、検討の結果、通知票が廃止され、個別懇談が実施されるに至った。
 なお、昭和30年度からは「じょうぶなからだ」が検討・作成され、家庭連絡の重要な役割を果たすことができるようになった。(伊那小学校百年史より)