伊那西小学校の特色

伊那西小学校校舎全景 

伊那西小学校は、昭和25年に創設された学校です。
当時、伊那小学校の分校として3つの学校がありました。
しかし、独立した学校への地域の強い願いがありました。
地域全体でつくりあげてきたという思いの深い学校です。
それだけに今でも、地域の方々の学校や子どもたちに対する
熱心な関わりを感じることが多いです。
創設当初の苦労や喜びを語る方がご存命であったり、
そのことを知る家族がいたりして、
ずっと引き継がれているように思われます。



 
学校林  『林間(りんかん)』

 
学校敷地内に学校林があります。創立後に地域の方々の力で植林されたカラマツなどが,創立53年目になる学校の歴史とともに大きく育っている樹々です。本校の教育活動における学校林の果たす役割は大きいです。この林のことを『林間』と呼んでいます。

1 林間の歴史
航空写真 マラソンコース  
学校開設当時(昭和25年)、低木が散在し、今のような林ではなかったそうです。小黒原とよばれていたこの地は、昔から草刈場になっていて、焚物などをとる場所ともなっていました。その結果大きな木は成長することなく、潅木や小松が点在する原野に近いものでした。
  昭和30年4月カラマツを100本植えました。その後も植林し、毎年PTA作業によって「下草刈り」を行い、木々の生長を助け40年代になってようやく林か森の観を体してきました。本校の宝である「林間」は、この地に学校を創設して以来、学区民やPTAの奉仕活動によって、学校環境整備作業のひとつとして、全力をあげて森づくりに取り組んできた結果としての大きな財産とも言えます。

  伊那西小学校PTAは、昭和43年には、学校創立以来の地道で健全な活動とその成果が認められて、県下で一校「日本PTA全国協議会長より優良PTAとして表彰されました。また、平成13年には長年の地道で健全な活動とその成果が認められて、「文部科学大臣表彰」を受賞しました。
 平成14年7月には、本校が緑化活動を推進してきたことが認められて「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞することができました。

内閣総理大臣からの表彰状 内閣総理大臣表彰の楯

2 林間マラソン    林間マラソンする子どもたち
 
昭和43年に林間に観察道路ができ、業間にそこを走るようになりました。昭和56年に朝の活動になり、その後「林間マラソン」と称して今にいたっています。現在は、100mごとに標識をたてて800mのコースができ、自分の力に合わせて走っています。
  子どもたち自作の「西小林間の歌」〔46年制作〕の合図で走り出し、音楽の流れている間自分のペースで走ります。ほとんどの子どもたちがコースのほぼ2周は走っています。コースは、くねくね曲がり、坂道のアップダウンや、木の根や木々の狭い間をすりぬけるなど変化に富んでいます。やわらかい土の感触が足をしっかり包みます。四季を常に肌で感じながら走っています。カッコウやヒガラなどの小鳥の声を聞きながら、緑の匂いのする林間を走るのは爽快です。夏には、朝からセミのにぎやかな声に包まれます。秋には落ち葉を踏みながら、赤や黄色に紅葉した林内をススキの穂を避けながら走ったり、真っ赤なツタの葉がアカマツの幹に張り付いているのを見たりしながら走るのも楽しいです。
 家から1時間もかけて集団登校してきた子どもたちは、毎日、ひたすらこの林間マラソンコースを走りぬけています。そのためか林間マラソンでの走りが自然に健康維持につながっているようで、欠席者数はほとんどいません。また、ちょっとしたことに弱音を吐くようなこともなく、根気よく作業や活動ができることもその結果のようにも思われます。 成果の発表として、運動会では、地域の方も一緒にこの林間マラソンコースを使って、「持久走」という種目で順位を競い合っています。11月下旬には「校内マラソン記録会」があり、日ごろの体力作りの成果を出すところでもあります。コースは学校周辺の道路で、2q、3q、4kmの3コースから選んで自己の記録をはかります。
 

3 林間と親しむ日 (全校飯盒炊さん)
 
昭和45年から全校飯盒炊さんが続けられています。全校児童が、林間に集い、飯盒炊さんという活動を通して、協力し合い助け合うことによって一つの目標に向かって活動することで、全校児童の心の融和をはかる機会としました。全校を縦割りにして6つの班13人位で編成しています。班ごとに献立、材料、用具、買い物など話し合って計画し、準備している。また、飯盒炊さんの前に林間にさらに仲良くなれるようネイチャーゲームなどを取り入れ、木々のことなどを楽しみながら理解する活動を行います。
 秋にも「林間と親しむ日」をもうけ、全校が林間に関わる活動を行ったあと、今まで植菌したシイタケやヒラタケの収穫したものと合わせてきのこ汁を作って食べます。







4 キノコ栽培
 
昭和60年に、キノコ栽培が始まりました。林間内にシイタケ、ナメコ、クリタケの菌打ち(植菌)をし、木を伏せました。現在もシイタケ栽培は続けられています。平成12年度は、県の林務課の方や椎茸組合の方の指導で、ヒラタケも菌打ちしました。たくさん出るようにする場所や置き方、水やりの方法など詳しく教えてもらい、収穫量が増えました。水やりは、児童会の子どもたちが交代で行っています。収穫したシイタケは販売して児童会の資金にしています。秋には、きのこ汁の中に入れます。

菌打ち2
ドリルで穴あけ作業 全校で菌打ち作業
菌打ちって おもしろいね。 菌打ちを終え、ふせているところ。

5 林間アスレチック と 遊びの場
アスレチック「くものす」  
ターザンロープ(高学年用,低学年用)、丸太ブランコ(遊動円木)、くもの巣、1本橋(渡り棒・平均台)があります。すべてPTAの方々によって作ってもらったものです。植林した木が大きくなり間伐せざるを得なくなった木を,チェーンソウで切り倒して皮をむき,削って遊動円木の木にしたり,渡り棒の横木にしたりして作ってしまいます。金具もしっかりしていて20年後の現在でも活躍しています。林間に向けて滑っていくジャンボ滑り台とともに特に低学年の子どもたちがよく遊ぶ場所です。木々を利用して「ポコペン」(かくれんぼと鬼ごっこ)して、飛び回ることもしています。また、木が茂っているような場所に基地作りもよくします。隠れ家になるようにするための木切れや棒などはたくさん落ちているので「ひみつきち」と言って遊び場を作ることも好んでします。このように固定遊具を使って楽しむだけではなく、林間の中に浸りこんで遊ぶ環境の中にいる子どもたちです。

6 森の教室
森の教室での授業1 
平成12年のPTA作業によって作られました。林間にある野外学習場です。すべて林間の間伐材を使っています。また、テーブルも雨に強く加工して、設置してあります。黒板や時計や椅子もあります。小鳥の声や風や匂いを感じながら学習したり給食を食べたりしています。全校音楽や校長講話を行うこともあります。